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![]() のぞみが「漢字検定」というものを初めて知ったのは、まだ普通学級に通っていた小学校4年生の時でした。 足の障害に比べたら、手指の障害は程度が軽い方でありましたが、まだまだ「字を書く」という行為そのものに 苦労している頃でした。 生まれつき左利き・・・ 筆圧が高過ぎて消しゴムでを使ってもきれいに消えない・・・ 字を書くという行為自体に時間がかかる ・・・ 長時間、集中できるだけの手指や腕の筋力がない・・・ 書く行為に緊張して、手汗を異常にかくため紙がヘロヘロになる・・・ そんな状況であるにもかかわらず、のぞみは「漢字検定を受けるっ!4年生だから7級を受けるっ!」と宣言。 小学校が行う団体受験なので、いつも通っている教室で、仲良しのお友達と一緒に受験できるということで のぞみのチャレンジ精神にメラメラと火がついたようです。 また、母は「看護師」、父は「ソロバン3級」、祖父は「1級航海士」、祖母は「介護福祉士」と、家族が何かしらの資格を持っているので、 自分も資格の賞状を額に入れて飾りたいという気持ちがあったようです。 幸い、のぞみの記憶力には目を見張るものがありましたから、漢字そのものはもちろんや書き順、部首や慣用句などを覚えることには全然 心配も問題もありませんでしたが、「制限時間内に書き終わることができるのか」がポイントでした。 凝り性で思い込んだらまっしぐらという性格ののぞみは、試験日まで連日連夜、漢字の練習を繰り返しました。 その結果7級に合格。それもトップレベルの高得点を稼いでの合格でした。 ![]() 小学校5年生のはじめから養護学校に転校し、中学生になると、のぞみ自身「そろそろ上の級を狙いたい」という欲が出てきました。 養護学校で団体受験というわけにもいかないので、今回は個人受験で5級(小学校終了レベル)に挑戦することにしました。 個人受験となると、団体受験と違い一般の受験者と、一般の会場で受験するということになります。 車いすに乗っての受験が可能なのか、早速漢字検定事務局に問い合わせたところ、「今回の受験会場がバリアフリーが整った会場で あれば問題はないが、まだ受験会場が決まっていない段階なので、場合によっては受験できない可能性もあります。」とのこと。 「最悪の場合は受験取消し」になるのを覚悟して、とりあえず願書を提出し、あとはバリアフリーが整った会場になることを祈るばかり。 漢字の猛勉強を始めたのぞみに、届いた知らせは「今回の受験会場は横須賀ウェルシティ市民プラザです。」との連絡。 保健所や生涯学習センターが入っているバリアフリーばっちりの市の施設での受験ということでした。 事前に車で送迎する許可を取って、検定当日は父子ふたりで会場入り。 ところが試験教室は、受験者以外は当たり前のことながら退出しなければなりません。 学校のように先生が同伴するわけでもなく、親や介助の付き添いが全くない、一人ぼっちでの行動は生まれて初めてのことです。 検定が始まり、扉の外で待機している父親は「鉛筆を落としたら自分で拾えるだろうか・・・」とか、「緊張して具合が悪くならないだろうか・・・」 「不測の事態が発生して、係員が呼びに来るのでは・・・」などとヒヤヒヤのドキドキで終了時間を待ちました。 検定終了後、のぞみに不測の事態が起こらなかったか聞いたところ「試験問題がうまくめくれなくて困ったから、手を挙げて係の人を呼んで 手伝ってもらったよ」とケロッとした顔をして答えが返ってきました。 漢字検定の合否以上に、「一人だけで問題解決の行動が出来た」ことが、今回の受験での最大の成果だと思いました。 おかげさまで、今回も高得点での合格。 今後も1級まで目指すというので、DSソフト「漢字検定」を買ってあげました。 |
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